ハナ母さんのお腹が左右にとんがってとび出て、上から見るとボーリングのピンから洋梨へとボリュームを増しました。このお便りが届く頃に、ひょっとしたら、 子どもが産まれてしまっているかも知れません。今すぐに産気づいても不思議ではないようなお腹をしています。散歩の時はお腹とお尻を交互に振り、いつもの半分以下の速度でモタモタと歩いています。それに合わさせられているタロ父さんは気の毒で、自転車散歩はとうの昔にとり止めとなっています。小学校の庭や公園へいって自由になると、気が狂ったように走りまわり転げまわります。雨上がりには泥んこになってしまうので、芝生や草原へ行ってその汚れが綺麗になるまで転げまわらせます。 1回の散歩の量が普段にくらべ極端に少ないので、少々降りの強い雨でも散歩に行くようになってしまいました。サナ婆は母体保護のためを理由に中止命令を出しますが、その気になっているタロハナには通用しません。またそれをいいことに、ハク爺はオーストラリアの羊飼いがかぶるハットをかぶって、アメリカのカゥボーイが馬上で着る黄色い雨衣を着て、かなりの雨の中を散歩しています。親しい人からは「こんな降りで散歩は大変ですね」と声がかかりますが、もっと親しい人からは「タロハナちゃん大変だねぇ」と声がかかります。この有様をみて大概の人は何事かと驚くのではないでしょうか。いい気なもんです。
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