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ご存知のように就活と婚活は、就職活動と結婚活動のことです。かつて誰もが当たり前のように就職したり結婚していた頃には、就活と婚活という言葉はありませんでした。そして今も、当たり前のように就職したり結婚している人たちは、多分就活と婚活という言葉を口にしないでしょう。
就活のための塾や予備校のようなところへ通ったり、婚活のための塾や予備校のようなところへ通う人たちは印象よく見せる技術や会話力を高める技術を学ぼうとして通っているのでしょう。そして受験のように傾向と対策を学び、ひたすら受験に合格しようと頑張るのだろうと思います。誰も子どもの頃から幾度となく試験を受けさせられて試験勉強をさせられて来ているのだから、就活と婚活は受験のようなものと捉えると対処しやすいのでしょう。
複数の就職内定を得て好条件の会社を選んで就職する者と、結婚を望む相手が複数いて条件のよい相手を選んで結婚する者と、誰もが羨むような者たちがいます。そのような恵まれた者たちに対して、数十社もの会社訪問を重ねても就職内定を一つも得られない者と、数十回もの合コンやお見合いを重ねても結婚出来ない者と、努力を重ねても目的を達成出来ない者たちがいます。
努力を重ねても目的を達成出来ない者たちは、薄々目的は達成出来ないのではないかと気づきつつ就活と婚活を続けているように思えます。乗っている電車から降りたくても、走行中では降りられないと思っているかのようです。周囲からの呪縛から自由になれず、不本意ながらの気持ちもあるように思います。就職にしても結婚にしても、理想に執着し続けていて現実を見ないようにしているのではないかと思います。
ところが社会は目紛しく変化し、かつてのような景気回復は望めません。否応無しの国際化が進む中で世界同時不況に遭遇し、生き残ろうとする企業は雇用を縮小するしかありません。看護と介護の人材がフィリピンとインドネシアから来日し始めましたが、日本の若者が好まない3Kの仕事に就くため中国から大量の若者が来日するようです。日本社会に日本の若者の居場所が無くなってしまうのが懸念されます。
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