在宅医療と終末医療
      

      

 公立病院の閉鎖や診療科目の減少により、救急や周産期の医療に多くの人々が危機を感じています。無策が危機をさらに拡大させてしまうので、医療費を抑制するために高齢慢性疾患を入院から在宅へと急速に移行させることになるでしょう。巨大化しているアメリカの医療産業を前例にしてセコムなど警備会社が事業化して先鞭を着けたようでしたが、このところ店鋪販売が中心だったドラッグストアーが在宅医療分野へ急激に進出しているようです。薬事法が改訂されて店鋪販売を登録販売者に任せ、薬剤師は介護の資格を得て自宅患者への訪問を可能にしたのです。さらに訪問看護との連携で、開業医と看護師そして薬剤師という必要な専門職が出揃いました。在宅医療の専門職チームが編成されることは、既存の病院から支援を求めなくても活動が可能になります。在宅医療に必要な内服薬や注射薬などばかりで無く、新たに衛生材料や点滴薬なども扱います。そのために、調剤薬局の中に無菌室を整備して対応するようです。

 増大する医療費抑制のための在宅医療であっても、在宅向けの対応が整備されて入院の必要が無くなれば、患者にとっては朗報です。特に闘病の後に臨終を病院で迎える患者にとっては、せめてもの安らぎとなるでしょう。在宅医療と終末医療に残される問題は、家族が負う看護と介護でしょう。病院で働く付き添いさんに住み込んで貰うのがよいでしょうが、これはと思える人と出会うのは至難の業です。3Kを嫌う日本人に看護や介護は無理なようなので、インドネシアやフィリピンから来日している看護師か介護士と個人契約するのがよいと思います。容姿が日本人に酷似して日本語が堪能な中国人を大連から呼び寄せるのも一法ですが、いづれにしても任意後見人契約をして、公正証書にして残すのがよいでしよう。時がたち判断能力の低下を感じ始めましたら、家庭裁判所に任意後見監督人を選任して貰えば完璧です。被後見人の意志に従った適切な保護支援が終生保障されることになります。 

 

 

 

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