ラブラドールとの出会い

 

 福祉祭りで盲導犬の普及映画を観て、黄色い盲導犬がラブラドールであることを知りました。 日本国内にただ一匹下賜されていたエリザベス女王の愛犬サンドリンハム・トランプという 名前の黒色ラブラドールと出会って、英国のラブラドール、英国の人たち、英国そのものに 強い興味を持ちました。



 女王陛下は黒ラブが好きなのだそうです。父君のジョージ5世は黄ラブが好きで、 王室犬舎の名を世に広く知らしめたサンドリンハム・シドニーは黄ラブです。
女王陛下は自らもフィールドトライアルに参加するばかりでなく、 作出に興味があり産子の選定もご自身で行うそうです。 飼育と訓練にはことのほか関心が強く公務の間をぬっては従事しているそうです。



イングリッシュ・ドリーム
田舎に住んで犬と暮らす

モロゾフ「愛の詩」優秀賞受賞作品
言葉をもたない人魚姫−華子の日々−


 英連邦鳥猟犬審査委員のD.リードさんと英国王室犬舎支配人B.メルドラさんから 強い語調で「ラブラドールは作業犬だ、愛玩犬ではない!」と異口同音にいわれ、 「作業を通してのみ深い絆で結ばれる」という犬と人間の交流のあり方を諭されました。 確かにラブラドールは遊びだけでは満足しない作業意欲旺盛な犬であることが分かりました。


 

 

拾って欲しい人と拾いたい犬

 


 初期の介助犬には、ドアを開ける、受話器をとるなど種々の作業が要求されました。 しかし現在は、エレクトロニクス機器の進歩と住環境の改善で、 落とした物を拾ってもらうだけで十分になっています。
障害者の生活の目標はノーマライゼーションです。健常者と同じにペットを飼い、 そのペットが落ちた物を拾ってくれて重宝というわけです。
 身近に介助してくれる人がいてもいつでも頼めるわけではありません。 睡眠中の深夜であるとか外出して不在の時には待つしかないからです。

 回収犬であるラブラドールが、ハンティングとフィールド・トライアル以外の場で その持てる特技を発揮できるものはという考えから、車椅子で生活する人たちを介助する 作業犬の育成を思い立ちました。床に落とした物を拾えない人たちとそれを拾うのが 得意な犬との組み合わせは天の配剤といえましょう。


 

 

女王陛下のラブラドール・クラブ

 


 ドクター・クルツ夫妻との出会いも、ラブラドールでした。ご夫妻が紹介者となって下さり、 女王陛下のラブラドールクラブに入会しました。クラブの年報に紹介する写真に 日本色を出したくて、近くの公園にある騎馬武者像を背景にしました。 約800年前に鎌倉幕府軍と新田義貞軍が激突した古戦場です。


 

英国王室サンドリンハム犬舎
女王陛下のラブラドールたち
 

ラブを訪ねて三千里
英国王室犬舎訪問記


 日本国内は高齢者の比率が増加して地域福祉を充実させる必要から、 国は社会福祉士と介護福祉士の資格を作りました。 こうした作業犬を自立犬、パートナードッグ、等という呼び方をし始めていましたが、 性格を明確にするために正式呼称を「介助福祉犬」とし、通称は「介助犬」で良いとしました。

 

月刊「狩猟界」誌課題分析
誤認と誤射の心理学

太郎華行動科学的研究
心理学専修学生の卒業論文

 

 

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